アメリカで体調を崩したとき、「病院に行くべきか」と迷ったことはありませんか?

費用のこと、アポのこと、英語のこと——いろいろな不安が重なって、ついつい後回しにしてしまう方も多いと思います。

私自身、日常的な英語には困らないのですが、それでもアメリカの病院にはなかなか気軽に行けません。
理由は英語よりも、もっと現実的なことが重なっているからです。

  • 診察料の高さ
  • 電話アポで「市販薬を試してみてください」と言われて終わることが多い
  • 実際に受診しても処方薬が市販薬と大差ないことも

だから、軽い症状はセルフケアで乗り切ることが多いです。

ただ、骨折・やけど・ひどい切り傷などの外傷や、アレルギー反応・原因不明の湿疹・発疹など、「自分では判断できない」と感じる症状のときは、迷わず受診します。そういう場面では、早めに動くに越したことはありません。

この記事では、受診するときに役立つ3つのポイントと、症状別の英語フレーズをまとめています。いざというときのために、ぜひメモしておいてください。

① 無料の医療通訳サービスが使える

実は、アメリカの医療機関には「医療通訳サービス」を提供する義務が法律で定められています。これは、英語が第一言語でない患者さんが適切な医療を受けられるよう、連邦政府が定めたルールです。

多くの病院では、受付や診察室に「電話通訳(Translation Phone)」が用意されており、日本語を含む多言語に対応しています。電話口に通訳者がつないでくれて、医師とのやり取りをリアルタイムで通訳してもらえます。

受付で「I need a Japanese interpreter.(日本語の通訳をお願いします)」とひと言伝えるだけでOKです。

「通訳を頼むのは申し訳ない」と感じる必要はまったくありません。これは患者さんの権利として認められている制度です。遠慮せず、積極的に活用しましょう。

ただし、この義務が適用されるのは、メディケア(Medicare)やメディケイド(Medicaid)など、連邦政府の資金援助を受けている医療機関に限られます。

小規模なプライベートクリニックなど、連邦資金を受けていない施設では対応していない場合もあります。受診前に電話で確認しておくと安心です。

② 日本語対応のクリニックを探しておく

都市部を中心に、日本語で診察を受けられるクリニックがあります。

Googleマップで「Japanese doctor(お住まいの市名)」と検索すると、近くの日本語対応クリニックを見つけられることがあります。また、地域の日本人コミュニティのSNSグループや、日本人会のサイトに情報が掲載されていることも多いです。

緊急ではないタイミングで、あらかじめかかりつけ医を探しておくと安心です。「何かあったときのため」に情報を持っておくだけで、心の余裕がずいぶん違います。

③ 受診前に症状を英語でメモしておく

受診当日、緊張していると頭が真っ白になってしまうことがあります。事前に症状を英語でメモしておくと、気持ちがずっと楽になります。

完璧な文章でなくても大丈夫。単語を並べるだけでも、ほとんどの場合は伝わります。医師や看護師さんも、英語が第一言語でない患者さんに慣れています。

以下に、症状別のフレーズをまとめました。事前に調べたものをメモしていくのもおすすめです。

🤒 風邪・発熱系

症状英語フレーズ
熱があるI have a fever.
喉が痛いI have a sore throat.
鼻水が出るI have a runny nose.
鼻がつまっているMy nose is stuffy / congested.
せきが出るI have a cough.
体がだるいI feel fatigued / run down.
悪寒がするI have chills.

🤕 痛み・外傷系

症状英語フレーズ
ここが痛いIt hurts here.(患部を指さしながら)
ズキズキ痛むIt’s throbbing.
鋭い痛みがあるI have a sharp pain.
動かすと痛いIt hurts when I move it.
骨折したかもしれないI think I might have broken a bone.
やけどをしたI burned myself.
ひどい切り傷があるI have a deep cut.
腫れているIt’s swollen.

🌿 アレルギー・皮膚系

症状英語フレーズ
アレルギー反応が出たI’m having an allergic reaction.
湿疹が出ているI have a rash / eczema.
かゆみがあるIt’s itchy.
じんましんが出たI broke out in hives.
目が充血しているMy eyes are red and itchy.
○○アレルギーがあるI’m allergic to ○○.

🤢 胃腸・その他

症状英語フレーズ
吐き気があるI feel nauseous.
嘔吐したI vomited / threw up.
下痢をしているI have diarrhea.
お腹が痛いI have a stomachache.
頭が痛いI have a headache.
めまいがするI feel dizzy.

🗓️ 症状の時期・程度を伝えるフレーズ

  • ○日前から続いています → It started about ○ days ago.
  • 昨日からです → It started yesterday.
  • だんだん悪くなっています → It’s getting worse.
  • 痛みは10点満点で7くらいです → The pain is about a 7 out of 10.
  • 以前にも同じ症状がありました → I’ve had this before.
  • 処方薬を飲んでいます → I’m on a prescription medication.

「痛みのスケール(0〜10で表現する)」は医師からよく聞かれるので、答えられるようにしておくと安心です。

保険のことが不安な方へ

「保険の手続きも英語でわからない…」という声もよく聞きます。加入している保険のカードに書かれた番号に電話すると、通訳サービスにつないでもらえることが多いです。受付では「Do you accept my insurance?(この保険は使えますか?)」と確認しておくと安心です。

保険証(Insurance Card)は必ず持参しましょう。加えて、処方されている薬がある場合はそのリストも持っていくと、医師との情報共有がスムーズになります。

まとめ:「行くか迷ったとき」のために、準備だけしておく

アメリカの医療は、気軽に受診できないハードルがあるのが正直なところです。費用のこと、アポのこと、処方薬のこと。それは多くの在米日本人が感じていることだと思います。

だからこそ、「絶対に受診が必要」な場面のために、事前に準備しておくことが大切です。

  • 医療通訳サービスの存在を知っておく
  • エリア内の日本語対応クリニックを調べておく
  • 症状を英語で伝えるフレーズをメモしておく

外傷や重いアレルギー反応など、迷わず行くべき場面で「英語が不安だから」という理由でためらわずに済むように。このページがそのための一助になれば嬉しいです。

準備しておくだけで、気持ちの余裕はずいぶん変わります。いざというとき、焦らずに動けますように。