子どもが高校へ行き始めたときのことを、今でも鮮明に覚えています。

私自身、日本の高校生活しか経験がなく、アメリカの高校はまったくの未知の世界でした。

学年ごとに呼び方が違うことだけで、すでに混乱していたほどです。

「高校は一気に勉強が難しくなる」
「成績は大学進学に関係する」
「授業は自分で選ぶらしい」

そんな話を聞くたびに、分からないことがどんどん増えていきました。

この記事では、アメリカの高校(High School)の基本として、学年の呼び方、セメスター制、Final、卒業単位、Transcriptなど、最初に知っておきたいことをまとめました。

アメリカの高校(High School)とは

アメリカの高校(High School)は、一般的に9th Grade(9年生)から12th Grade(12年生)までの4年間です。

日本の高校にあたる学校ですが、授業の進め方や学校生活にはさまざまな違いがあります。

中学校までは学校や先生が細かくサポートしてくれる場面が多い一方、高校では、

自分で考え、自分で行動する

ことがより求められるようになります。

授業の履修を自分で選択したり、課題やスケジュールを管理したり、将来の進路について考え始めたりと、高校生活は大学進学や社会に出るための準備期間という位置づけでもあります。

そのため、学習内容も中学校までより難しくなり、自分の興味や将来の目標に合わせて学びを深めていくことが特徴です。

学年ごとに呼び方が違う

アメリカの高校では、「高校1年生・2年生」という言い方はあまり使われません。

代わりに、それぞれの学年に名前が付けられており、学校生活の中でも先生や生徒が日常的に使っています。

学年呼び方年齢の目安
9th GradeFreshman(フレッシュマン)14〜15歳
10th GradeSophomore(ソフォモア)15〜16歳
11th GradeJunior(ジュニア)16〜17歳
12th GradeSenior(シニア)17〜18歳

セメスター制で授業が進む

アメリカの高校では、1年をいくつかの学期に分けて授業が進みます。

多くの学校では、1年を前期・後期の2つに分ける Semester(セメスター)制 が使われています。

一般的には、

  • Fall Semester(秋学期)
  • Spring Semester(春学期)

のように分かれていて、それぞれの学期ごとに成績がつきます。

学校によっては、1年を3つに分ける Trimester(トライメスター)制 の場合もあります。

セメスターの終わりには、Final(ファイナル) と呼ばれる期末試験や最終課題が行われることがあります。

Finalは、その学期で学んだ内容をまとめて確認する大きなテストやプロジェクトのようなものです。

日本の定期テストに近い部分もありますが、クラスによってはテストではなく、レポートやプレゼンテーション、プロジェクトで評価されることもあります。

卒業するためには「単位(Credit)」が必要

アメリカの高校では、日本のように「3年間通えば卒業」という考え方ではなく、卒業に必要な単位(Credit)を取得することが基本です。

卒業までに必要な単位数は州や学区によって異なりますが、多くの学校では20〜30 Credits 前後が目安となっています。

一方で、学校によっては180〜230 Creditsのように、より大きな数字で表記されることもあります。これは単位の数え方が異なるためで、卒業に必要な学習量が極端に多いという意味ではありません。

履修する授業には、大きく分けて次の2種類があります。

  • 必修科目(Required/Core Subjects)
    英語、数学、理科、社会など、卒業までに必ず履修しなければならない科目です。
  • 選択科目(Electives)
    アート、音楽、コンピューターサイエンス、心理学、ビジネスなど、自分の興味や進路に合わせて選択できます。

高校では、カウンセラーと相談しながら履修計画を立て、卒業に必要な単位を計画的に取得していきます。

そのため、「どの授業を選ぶか」も高校生活の大切なポイントの一つです。

卒業に必要な単位数や必修科目は、州や学区、学校によって異なります。詳しくは学校から配布されるGraduation Requirementsをご確認ください。

Transcript(成績証明書)は大学出願でも使われる

アメリカの高校では、Transcript(トランスクリプト) と呼ばれる成績証明書がとても重要な書類です。

Transcriptには、高校で履修した授業や取得した単位、成績(GPAを含む)などが記録されており、大学出願や奨学金の申請など、さまざまな場面で使用されます。

日本の通知表(Report Card)のように、その学期の成績を保護者へ知らせるためのものとは役割が異なり、高校生活全体の学習記録をまとめた公式な記録と考えると分かりやすいでしょう。

そのため、高校では日々の成績や履修状況が積み重なり、Transcriptとして残っていきます。

高校4年間で期待されること

アメリカの高校では、4年間を通して少しずつ自立し、自分の将来について考えながら学校生活を送っていきます。

もちろん学校や生徒によって違いはありますが、一般的には次のようなイメージで高校生活が進んでいきます。

Freshman(9th Grade)

高校生活に慣れることが最初の目標です。

新しい学校生活や授業スタイルに慣れながら、自分に合った勉強方法や課外活動を少しずつ見つけていきます。

Sophomore(10th Grade)

学校生活にも慣れ、興味のある分野を広げていく時期です。

クラブ活動やスポーツ、ボランティアなどにも積極的に参加し、自分の得意なことや好きなことを見つけていきます。

Junior(11th Grade)

大学進学を考えている生徒にとっては、特に重要な1年です。

SATやACTの受験、大学選び、APクラスの履修など、本格的に進路について考え始める生徒が多くなります。

Senior(12th Grade)

これまで積み重ねてきた成果をもとに、大学出願や卒業準備を進める時期です。

卒業後の進路を決定し、高校生活の締めくくりとなる1年になります。

まとめ

アメリカの高校は、日本とは制度や学校生活が大きく異なります。

学年の呼び方やセメスター制、卒業に必要な単位、Transcriptなど、最初は聞き慣れない言葉が多く、不安に感じることもあるかもしれません。

しかし、高校生活の基本を理解しておくだけでも、学校からのお知らせや先生とのやり取りがぐっと分かりやすくなります。

また、高校は勉強だけでなく、自分で考え、選び、行動する力を少しずつ身につけていく大切な4年間です。

高校生活だけでなく、小学校・中学校の学校生活や学校行事については、
「アメリカの学校・子育てガイド」でまとめています。ぜひあわせてご覧ください。