アメリカのサマータイム:意味と仕組み
サマータイムはなぜあるのか
アメリカでは、サマータイムは、【Daylight Saving Time デイライトセービングタイム(DST)】と呼ばれています。
アメリカで最初に導入されたのは1918年。当初、第一次世界大戦中の燃料節約のために導入されました。
夏季に日中の時間を延長することで、夕方の日光を有効に利用し、電力の節約や活動時間の延長を図ることが目的とされています。サマータイムにすることで、日の出が早くなり、朝早くから活動を始めることができ、夕方まで明るい時間が長くなります。
ただし、サマータイムの効果については意見が分かれており、実際に電力の節約につながるかどうか、またその他の影響についても議論があります。
サマータイムのメリットとデメリット
・日の出が早くなり、朝早くから活動ができる
・夕方明るい時間が長くなり、活動できる時間が増える
・アウトドアやスポーツ活動をできる時間が増える
・外出や外食がしやすくなる
・自然光を活用して、電力を節約できる
・生活リズムが狂う
・体内時計が調整されるため、ストレスや疲労感が増加することがある
・サマータイムの始まり、終わり時に交通渋滞が増加することがある
サマータイムがない州
サマータイム(Daylight Saving Time デイライトセービングタイム)を実施していない州がいくつかあります。
アリゾナ州がサマータイムを採用していないのは、一年で最も暑い時期に日没を 1 時間遅くする十分な理由がないと州が判断したためです。
ハワイは赤道付近に位置し、昼夜の長さがほぼ一定です。そのため、季節による日照時間の変化が他の州と比べて少ないため、サマータイムを導入する必要性を感じていないという考えがあります。
【春】サマータイムが始まる時に気を付けること
サマータイムは、毎年3月の第2日曜日に始まり、11月の第1日曜日に終わります。
時間が変わるのは、深夜2時です。
2024年は、3月10日に始まり、11月3日に終わります。
時間の調整
サマータイムが始まる時は、”Spring Forward“と言われていて、時間を1時間進めます。
3月の第2日曜日の午前2時になった時に、1時間失い、いきなり午前3時になります。
春は、睡眠時間が短くなります。
寝る前に、目覚まし時計の時刻を1時間進めておくのを忘れないようにしましょう。
時間の調整を忘れると、翌日の仕事やスケジュールに遅刻することになるので、要注意!
生活リズムの調整
サマータイムが始まる時は、睡眠時間が1時間短くなるので、その前日は早めに寝るように心がけましょう。
日本との時差の確認
アメリカでサマータイムが始まると、日本との時差が変化します。
具体的には、通常の時差よりも1時間短くなります。
アメリカには、下記のように、複数のタイムゾーンがあります。
サマータイムになると、Standard Time (ST)ではなく、Daylight Time (DT)と表記が変わります。
- PST (Pacific Standard Time) 太平洋標準時 → PDT (Pacific Daylight Time)
- MST (Mountain Standard Time) 山岳部標準時 → MDT (Mountain Daylight Time)
- CST (Central Standard Time) 中部標準時 → CDT (Central Daylight Time)
- EST (Eastern Standard Time) 東部標準時 → EDT (Eastern Daylight Time)
- AKST (Alaska Standard Time) アラスカ標準時 → AKDT (Alaska Daylight Time)
- HAST (Hawaii-Aleutian Standard Time) ハワイ・アリューシャン標準時 – サマータイムなし
同じ州内で、異なるタイムゾーンがある州があります。
他の国のサマータイム
アメリカ以外の国でもサマータイムがあります。
また、アメリカのように、同じ地域でもサマータイムを実施していないところもあるので、要注意です。
仕事で他の国とミーティングなどがある時は、サマータイムの時期が違うということを覚えておきましょう。
カナダ(一部)
3月の第2日曜日~11月の第1日曜日
ヨーロッパ諸国(一部)
3月の最終日曜日~10月の最終日曜日
オーストラリア(一部)
10月の第1日曜日~4月の第1日曜日
*オーストラリアは南半球にあるので、アメリカの秋から春にかけてが、夏になります。
【秋】サマータイムが終わる時に気を付けること
時間を戻す
サマータイムが終わる時は、”Fall Back“と言われていて、時間を1時間戻します。
11月の第1日曜日の午前2時になった時に、1時間増え、午前1時に戻ります。
秋は、睡眠時間が1時間長くなります。
時間が1時間増えるので、春の時のように、時計の調整を忘れて遅刻をしてしまうかも!という心配はないです。
朝はいつもよりゆったり過ごせるはずです。
帰宅時の運転に注意
車で通勤をしている場合、サマータイムが終わると、日没が早くなり、夕方が急速に暗くなることがあります。暗くなる時間の変化により、夕方の視界が悪くなることもあるので、十分に気を付けて運転をするように心がけましょう。
他のドライバーも同様に、夕方の暗さに慣れない中運転をしているので、他のドライバーにも気を付けてください。
日本との時差
サマータイムが終わると、日本との時差がまた変わります。
他の国のサマータイム
春のサマータイム開始時と同様に、秋の終了時も、他の国とやり取りをする際には、サマータイムの終了日を確認する必要があります。